空調設備は、オフィスや商業施設、工場など、建物内の環境を快適に保つために欠かせないものです。適切な空調設備を選ぶことは、快適な環境を作るだけでなく、省エネルギーにも効果的です。
空調設備にはさまざまな種類があり、空調方式、室内機、流体、配管などにより分類することができます。本記事では、空調設備を構成する機器を紹介したうえで、どのような種類があるのかを分類ごとに紹介していきます。
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この記事で
わかること
- ポイントその1
- ポイントその2
- ポイントその3
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空調設備はいくつかの装置によって構成されていますが、主に以下の3つの要素によって成り立っています。
- 熱源装置:空気を加熱・冷却するために必要な熱を作り出す装置(ボイラーや冷却塔、冷却水ポンプ、給水設備など)
- 熱搬送設備:熱源機で作った熱を空気調和設備に移動させる設備(配管、ダクト、ポンプ、送風機など)
- 空気調和設備:空気の加熱・冷却、加湿・除湿、浄化などを行う機器(コイル、加湿器、除湿器、エアフィルターなど)
このように、熱源装置によって作り出された熱が熱運搬設備によって運ばれ、空気調和設備が空気の温度を変化させることで、快適な室内環境を作り出す空調設備として機能します。
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空調設備は、空調方式によって「パッケージ方式(個別空調方式)」と「セントラル空調方式(中央空調方式)」の2つに分けられます。また、冷風や温風を作る「熱源」をどこに置くかで、空調方式が異なります。
それぞれどのような方式なのか見ていきましょう。
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パッケージ方式(個別空調方式)は、部屋やフロアごとに空調設備を設置する方式です。
セントラル空調方式のように中央熱源を持たず、熱源と空調機が一体化されている、もしくは冷媒配管で室内機と室外機を接続する構成となっています。
それぞれの設備は個別に操作することができ、部屋やフロアごとに温度や風量の調整も可能です。
また、電源のオンオフも部屋やフロアごとに切り替えられるため、余分なエネルギーがかからず、省エネ効果にもつながります。
部屋によって使用する時間帯が異なる施設や、求められる温度が異なる店舗が集まる中小規模のテナントビルなどに向いている方式です。
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単一ダクト定風量方式は、1本のダクトで建物内にある部屋の空気を制御する方式です。全ての部屋で一定の風量・温湿度の空気が送風されるため、部屋ごとに空調の設定ができません。
また、メンテナンス性が高いものの、人数や日当たりといった環境によって部屋ごとに温度がばらついてしまう可能性もあります。
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単一ダクト変風量方式は、単一ダクト定風量方式と同様に1本のダクトで送風を行いますが、送風量が調整できる点が異なります。部屋ごとに温度を調整できることから、省エネ効果が高いことも特徴です。
しかし、風量を減らすことで換気が不足する可能性があるため注意しましょう。
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空調設備には多くの種類があり、それぞれ特徴が異なります。設置場所の広さや形状、用途、予算などを考慮したうえで、適した空調設備を選びましょう。適切な空調設備を選ぶことは、快適な環境を作るだけでなく、省エネルギーにもつながります。
一方、最適な空調設備を選ぶにはコストやスペック以外にもメンテナンス性、建物の構造といった考慮すべき要素がいくつもあります。そのため、どのような機種を選んだら良いのか分からないというケースも多いかもしれません。
パナソニックでは、お客様の設置条件に合わせて最適な空調設備の機種選定を無料で承っています。 いずれも空調負荷計算に基づいて選定を行うため、設置する場所に最適な空調をご提案することが可能です。
換気計算を含む空調設備の機種選定に課題を感じている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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