クリニック設計の重要ポイント
快適で機能的な医院づくり 

column_img横松邦明|一級建築士

クリニックの設計は、医院の経営や患者の満足度に大きな影響を与える重要な要素です。
快適で機能的な設計は、新規開業や分院計画の成功にも直結します。
特に、バリアフリー設計や快適な室内環境の提供、そして医療スタッフが効率的に働けるスペースの確保が求められます。
また、診療科ごとに特有のニーズを反映した空調設備や衛生管理も重要です。
この記事では、クリニック設計に欠かせない基本ポイントから、電気設備や空調設備、さらに診療科別の設計の留意点までを詳しく解説します。 

Author 執筆者情報
column_img_L

横松建築設計事務所
代表取締役 / 一級建築士 横松 邦明 氏

logo-yoko

国内外で100棟以上の建物の計画/設計経験あり。企業/建築士会/建築士事務所協会等の講演も行っている。
BIMを黎明期以前より取り入れ研究してきた背景から、国土交通省へ協力する日本建築士会連合会BIMタスクフォースのメンバーとして、国内有数のメンバーと共に様々な活動を実施中。現在は東京、栃木、新潟のオフィスを拠点に設計活動を行っている。

設計士が施主の運命を左右する?!
クリニック設計で重視したい各設計のポイント

クリニックの設計はそこで働くスタッフのみならず、患者満足度や集患にも大きく影響します。
そこで今回は、失敗しないクリニックの設計のポイントをご紹介いたします。

01

医院経営 
に影響する設計ポイント

  • 待合室や診察室の配置が適切か
    適切な設計は、患者の満足度を高め、リピーターを増やすことにつながります。
    一方で、 不適切な設計は患者が不快に感じ、再訪問率が低下する可能性があります。 
  • 効率的な動線設計になっているか
    スタッフが業務をスムーズに進めることができ、診療の効率化や生産性向上が期待できます。
    これにより、クリニック全体の運営がスムーズになり、経営の安定化に寄与します。 

point01_01

02

新規開業/分院の成功 
に影響する設計ポイント

  • 新規開業の場合
    第一印象で好印象を残せるデザインとなっているか
    初めて来院する患者に、院内設計/デザインが与える印象は非常に大きく、
    施設の第一印象がリピート率や口コミに影響を与えることがあります。
  • 分院の場合
    統一感のあるデザインとなっているか
    本院との一貫性を保ちながらも、地域の特性や患者層に応じたデザインが重要です。
    これには、施設の規模や診療内容、スタッフの配置等を考慮した柔軟な設計が必要となります。

point02_01point02_02

03

患者満足度 
に影響する設計ポイント

  • 清潔感があり、リラックスできる空間設計が施されているか
    患者は待ち時間を快適に過ごすことで、全体的な満足度が向上します。
  • 診察室や処置室のプライバシーが確保されているか
    患者の安心感に寄与します。
  • バリアフリー設計が整っているか
    高齢者や身体に不自由のある患者も安心して訪れることができます。

point03_01

これらの要素に大きく影響するクリニック設計。
では、具体的にどういった設計が求められるのか、具体的な考え方を見ていきましょう。

クリニック設計で求められる
快適性とバリアフリー設計

クリニックの設計では、バリアフリー設計や快適さを感じさせるデザイン、患者導線を最適化する工夫などが特に求められます。

クリニック設計におけるバリアフリー設計の具体的アプローチ

クリニックにおけるバリアフリー設計は、すべての患者が安全かつ快適に利用できる環境を提供するために不可欠です。 具体的には以下のようなポイントを抑えましょう。

入口にスロープを設ける

barrier_free01

段差をなくすことが基本

通路を広くする

barrier_free01

車いすや歩行補助具を使用する患者がスムーズに移動できるように

トイレや洗面所もバリアフリー化

barrier_free01

手すりの設置や十分なスペースの確保が必要

誘導ブロックや点字ブロックの設置

barrier_free01

視覚障がい者への配慮も忘れずに

快適に感じられるクリニックの待合室のデザイン

快適な待合室のデザインは、患者のストレスを軽減し、クリニック全体の印象を向上させます。
待合室には十分な座席を配置し、座席の間隔を広めに取ることで、患者同士の接触を最小限に抑えます。
また、自然光を取り入れた明るい空間や、落ち着いた色調のインテリアデザインは、患者にリラックス感を与えることが可能です。
さらに、適切な空調設備の導入により、夏は涼しく、冬は暖かい快適な温度を保つことができます。
加えて、Wi-Fiや充電スポットなどの付帯設備を設置することで、患者の満足度をさらに高めることができるでしょう。

free01

大きな窓ガラスで明るい空間を実現

free02

落ち着いた色調でまとめたデザイン

クリニック設計における患者導線を最適化する工夫

クリニック内での患者導線(施設側が考える患者の流れ)は、スムーズな診療を実現するために重要です。
受付から診察室、処置室、そして会計までの移動が簡単で分かりやすい動線(実際に患者が動く軌跡)を設計することが求められます。
例えば、直線的な廊下や分かりやすいサインを設けることで、患者が迷うことなく各エリアへ移動できます。
また、動線が交差しないように配置することで、混雑や混乱を避けることが可能です。 これにより、患者の待ち時間が短縮され、全体的な診療の効率が向上します。

free03

広々とした待合室

free04

直線的で分かりやすい動線

クリニックで働く医療スタッフの
効率を高める設計の工夫

クリニックの設計では多様な要望を満たす設計が求められ、特に重要なのがゾーニングと動線計画です。

heimen01

クリニックにおけるスタッフルームの効率的な配置

クリニックのスタッフルームは、医療スタッフがリフレッシュし、効率的に働くための重要なスペースです。
スタッフルームは診療室や処置室に近接して配置し、スタッフが迅速に移動できるようにすることが理想です。
さらに、快適な空調と照明が整ったリラックスできる環境を提供し、スタッフのストレスを軽減することが求められます。
例えば、リフレッシュコーナーや仮眠スペースを設けることで、長時間勤務の疲労を和らげ、業務効率の向上につながります。

クリニック設計で求められる医療機器と診療スペースの最適配置

クリニックにおける医療機器と診療スペースの配置は、診療のスムーズな進行に大きく影響します。
医療機器は、診療室内で簡単にアクセスできる場所に配置し、診療のたびに移動する手間を減らしましょう。
例えば、診察台の近くに診療機器をまとめて配置し、必要な機器がすぐに使用できるようにします。
また、診療スペースは、スタッフが快適に働ける広さを確保し、無駄な動きを最小限に抑えるレイアウトが求められます。

クリニックで重要な衛生管理のための設計

クリニックでは、衛生管理が最優先事項の一つです。
クリニックの診療スペースや待合室の床材や壁材は、清掃がしやすく、耐久性の高い素材を選ぶことが推奨されます。
例えば、抗菌性のあるビニール床タイルや、汚れが付きにくい壁材を使用することで、日常の清掃が容易になり、院内感染のリスクを低減できます。
また、手洗い場や消毒液ディスペンサーを各所に設置し、スタッフと患者の手指衛生を徹底することが重要です。

クリニック設計における
平面計画と動線設計の基本

クリニックの設計では多様な要望を満たす設計が求められ、特に重要なのがゾーニングと動線計画です。

case-eye

クリニックで必須な動線設計でスムーズな診療を実現

クリニックの平面計画において、動線設計は患者とスタッフの双方にとって非常に重要です。
効率的な動線設計は、診療のスムーズさと患者の満足度を高める要素となります。
例えば、受付から待合室、診察室への動線を直線的にすることで、患者が迷うことなく移動できるようになります。
さらに、患者とスタッフの動線が交差しないように設計することで、業務の効率化と安全性を向上させることが可能です。

クリニックではゾーニングで患者とスタッフの動線を分離

クリニック内のゾーニング(スペースのエリア分け)は、患者とスタッフの動線を分離するための重要な設計要素です。
例えば、診察エリアとスタッフエリアを明確に区分けすることで、業務の効率化を図ることができます。
診察エリアでは、患者が安心して診療を受けられるよう、プライバシーが確保されたスペースを提供し、スタッフエリアでは、効率的な作業ができるように配慮されたレイアウトが求められます。
また、ゾーニングにより、感染症の拡散を防止する効果も期待できるでしょう。 

収納スペースの効果的な配置と利用

収納スペースの配置と利用は、クリニックの業務効率に大きく影響します。
診察室や処置室には、頻繁に使用する医療器具や消耗品を収納できるスペースを確保し、必要な時にすぐに取り出せるようにしましょう。
例えば、診察台の近くにキャビネットを設置し、よく使う道具をまとめて収納することで、診療がスムーズに進行します。
また、収納スペースは整理整頓がしやすいように設計し、業務の効率化に寄与します。

クリニックで求められる
清掃性と耐久性を考慮した建材選び

クリニックでは医療施設として衛生面の配慮が特に求められますので、清掃性と耐久性を考慮した建材選びが重要です。

kenzai

クリニックの耐久性と清掃性を兼ね備えた建材選び

クリニックに使用する建材は、耐久性と清掃性を兼ね備えたものを選ぶことが重要です。
例えば、床材には耐摩耗性が高く、汚れが付きにくいビニール床タイルやクッションフロアを選定します。
壁材には抗菌仕様のクロスやパネルを使用することで、院内の衛生状態を保つことができます。
これにより、クリニックの長期的な維持管理が容易になり、衛生面の安心感を患者に提供することができます。

環境負荷を抑えた建材の選定

環境負荷を抑えた建材の選定も、現代のクリニック設計において重要な要素です。
例えば、リサイクル可能な素材や、環境に優しい製造プロセスを持つ建材を選ぶことで、クリニックのエコフレンドリーなイメージを強化することができます。
また、VOC(揮発性有機化合物)を含まない塗料や接着剤を使用することで、院内の空気質を改善し、患者とスタッフの健康を守ることができます。

クリニックの清掃が容易な設計の工夫

クリニックの設計において、清掃のしやすさを考慮することは、院内の衛生状態を維持するために非常に重要です。
例えば、床と壁の境目にアールをつけることで、ホコリや汚れがたまりにくくなり、清掃がしやすくなります。
また、クリニック全体を見渡せるように設計することで、汚れを見逃さず、迅速に清掃対応ができる環境を提供します。
さらに、清掃用具の収納スペースを設け、いつでも清掃が行えるように準備しておくことが大切です。

クリニックにおける
設備設計のポイント

クリニックにおける電気設備のポイント

信頼性と安全性が大切

電気配線と配管

POINT

  • 安定して電力供給可能な設計
  • 隠蔽配管で美観を保ちつつもメンテナンス性を考慮する
  • 非常用電源の設置で停電時対応も可能に

スタッフの作業効率と患者の安心感向上

照明設計

POINT

  • 診察室や処置室では自然光に近い明るい照明で細かい作業をしやすい環境に
  • 待合室では柔らかい間接照明で患者がリラックスできる空間へ
  • 調光機能を持つ照明で時間帯や診療内容に応じた調整を

安全性と効率性の確保

弱電設備とセキュリティ

POINT

  • 防犯カメラや入退室管理システムの導入でセキュリティ強化
  • 院内ネットワークで診療情報管理と迅速な情報共有を可能に
  • 電子カルテシステムでリアルタイムな情報共有と診療効率化

クリニックにおいては、医療の安全性や効率性等に直結しますので、適切な電気設備が重要です

電気配線と配管の基本

クリニックの電気設備は、信頼性と安全性が最も重視されるポイントです。
例えば、電気配線は各診療室や処置室の機器に安定した電力を供給できるよう設計し、配管は見えない場所に配することで美観を損なわず、メンテナンスがしやすい配置にします。
また、電気設備は、緊急時にも対応できるように設計されていることが重要です。
例えば、非常用電源を設置することで、停電時でも診療を続けることができます。

照明設計のポイント

クリニックの照明設計は、患者の安心感とスタッフの作業効率を高めるために重要です。
例えば、診察室や処置室では、自然光に近い明るい照明を使用し、細かい作業がしやすい環境を提供します。
待合室では、リラックスできるような柔らかい間接照明を取り入れることで、患者が快適に過ごせる空間を作り出します。
また、調光機能を持つ照明を導入することで、時間帯や診療内容に応じて照明を調整することが可能です。

弱電設備とセキュリティの考慮点

弱電設備は、クリニックの安全性と効率性を確保するために不可欠です。
例えば、防犯カメラやアクセスコントロールシステムを導入することで、院内のセキュリティを強化し、患者とスタッフの安全を守ることができます。
また、院内ネットワークの設計は、診療情報の管理と迅速な情報共有に重要です。
例えば、電子カルテシステムを導入し、スタッフ間でリアルタイムに情報を共有することで、診療の効率化が図れます。 

クリニックにおける 空調設備と換気システムのポイント

快適性と健康を守る

空調設備の選び方

POINT

  • 待合室での温度ムラを防ぐ
  • 診察室や処置室では個別空調システムを採用
  • エネルギー効率の高い機器で運営コストの削減

空気質を保ち感染リスクを低減

換気システムの設計と配置

POINT

  • 診察室や待合室では常に新鮮な空気を供給する
  • 空気中のウイルスや細菌の拡散を防ぐ換気システム
  • 感染拡大防止を目的とした換気回数や空気の流れを計画

患者の快適性向上

臭気対策

POINT

  • 処置室や手術室では空気清浄器や脱臭機を配置
  • 待合室や診察室ではリラックスできる香りを取り入れる

クリニックにおいては、適切な空調設備、換気システム、臭気対策等により、快適な環境を実現する必要があります。

効率的な空調設備の選び方

クリニックにおける空調設備は、患者とスタッフの快適性と健康を守る上で欠かせません。
例えば、待合室では、温度ムラを防ぐために均等に冷暖房が行き渡る空調システムを導入します。
また、診察室や処置室では、診療内容や機器の使用状況に応じて温度調整ができるよう、個別に制御可能な空調システムが理想的です。
さらに、エネルギー効率の高い空調設備を選定することで、運営コストの削減にもつながります。

換気システムの設計と配置

換気システムの設計と配置 換気システムは、クリニック内の空気質を保ち、感染リスクを低減するために非常に重要です。
例えば、診察室や待合室には、換気システムを導入し、常に新鮮な空気が供給されるようにします。
また、換気扇やエアフィルターを適切に配置し、空気中のウイルスや細菌の拡散を防ぐことができます。
特に、感染症の拡大を防止するためには、換気回数や空気の流れを計画的に設計することが求められます。

クリニックで求められる臭気対策と快適な院内環境

クリニック内の臭気対策も、患者の快適性に直結します。
特に、薬品や消毒液の匂いがこもりやすい処置室や手術室では、適切な換気と脱臭システムを導入することが重要です。
例えば、空気清浄機や脱臭機を配置することで、院内の空気を常にクリーンに保ち、患者が安心して過ごせる環境を提供します。また、待合室や診察室では、アロマディフューザーを利用してリラックスできる香りを取り入れることで、心地よい空間を作り出します。

クリニックにおける給排水設備の設計とメンテナンスのポイント

衛生管理と利便性が重要

トイレ/手洗い設備の配置

POINT

  • トイレは待合室近くに設置し患者の利便性向上
  • バリアフリー対応のトイレで全ての患者の利用を可能に
  • 手洗い設備は診察室や処置室に設置推奨

メンテナンスのしやすさが重要

給排水システム

POINT

  • トラブル発生時に備え配管を点検しやすい位置に設置
  • 給排水ポンプの定期的な点検でシステムの安定稼働を維持
  • 緊急遮断弁や手動バルブの設置を忘れずに

スタッフの利便性向上

ミニキッチンや流し台の導入

POINT

  • ミニキッチンの設置でスタッフのリフレッシュタイムを充実
  • 流し台は消毒用具や衛生用品の洗浄に対応できる設計を

クリニックにおいては、医療施設として適切な給排水設備の設計とメンテナンスへの配慮が求められます。

トイレや手洗い設備の配置

クリニックにおけるトイレや手洗い設備の配置は、衛生管理と利便性の両面で重要です。
例えば、待合室の近くにトイレを設置し、患者が利用しやすいように配慮します。
手洗い設備は、診察室や処置室に設置し、医療スタッフが常に手指の衛生を保てるようにします。
さらに、バリアフリー対応のトイレを設置することで、すべての患者が安心して利用できる環境を提供します。

給排水システムのメンテナンス性

給排水システムの設計では、メンテナンスのしやすさが重要です。
例えば、配管を点検しやすい位置に配置し、トラブルが発生した際に迅速に対応できるようにします。
また、給水ポンプや排水ポンプの定期的な点検を行うことで、システムの安定稼働を維持しましょう。
さらに、緊急時に迅速に対応できるよう、給排水システムの設計には緊急遮断弁やバルブを設置することが推奨されます。

ミニキッチンや流し台の導入事例

クリニック内にミニキッチンや流し台を設置することで、スタッフの利便性が向上します。
例えば、処置室や休憩室に流し台を設置することで、手軽に手を洗ったり、器具を洗浄することが可能です。
ミニキッチンを設置すれば、スタッフが簡単な食事を準備でき、リフレッシュタイムを充実させることができます。
また、消毒用具や衛生用品の洗浄にも対応できる設計が求められます。

クリニックにおける機械室の適切な配置と設備選定

クリニックにおいては、医療施設としての機能性や安全性を確保するために、適切な機械設備とメンテナンスへの配慮が必要です。

case-dnt

クリニックで注意したい機械室の適切な配置とメンテナンス性

機械室の配置は、クリニックの運営効率と安全性に大きく影響します。
例えば、機械室を診療エリアから適度に離れた場所に配置し、運転音が診療の妨げにならないよう防音対策を施します。
また、機械設備のアクセスが容易で、定期メンテナンスが迅速に行えるような配置が理想的です。
例えば、機器の点検口を設置し、日常のメンテナンス作業が迅速に行えるようにします。
また、設備の耐久性を高めるために、長寿命の部品やメンテナンスフリーの素材を使用することが推奨されます。
これにより、設備の稼働率を高め、トラブル発生時の対応もスムーズに行うことができます。

安全性を考慮した機械設備の選定

クリニックに導入する機械設備は、安全性を最優先に選定する必要があります。
例えば、非常時の自動停止機能や過負荷保護機能を備えた設備を選ぶことで、事故やトラブルのリスクを最小限に抑えられるでしょう。
また、定期的に安全点検を行い、設備が常に正常に稼働していることを確認します。
さらに、メーカーのサポート体制も考慮し、万が一のトラブル時にも迅速に対応できる設備を選定することが重要です。

クリニックの診療科別の特有ニーズを反映した設計

クリニックの診療科ごとにそれぞれ求められるものが異なりますので、特有のニーズを反映した設計が重要です。

クリニック(内科・小児科)に適した設計の特徴

内科や小児科では、特に患者が安心して診療を受けられる環境作りが重要です。
例えば、待合室には子供が遊べるスペースや、患者がリラックスできる柔らかいインテリアを取り入れることが大切です。
また、診察室はプライバシーを重視し、必要に応じて音が外に漏れないような防音対策を施します。
さらに、小児科では、子供が恐怖感を持たないように、明るく親しみやすいデザインが推奨されます。

pediatrics01-1

丸みのあるインテリアを採用し親しみやすい印象へ

point02_02

キッズスペースを広く用意し安心感をつくる

クリニック(歯科・眼科)に特化した設計の留意点

歯科や眼科では、機能性と衛生面が特に重要です。
例えば、歯科の診療室では、器具の消毒設備や、手洗い場を適切な場所に配置し、迅速な消毒作業が可能な設計が求められます。
眼科では、診療室において、視力検査や精密機器を使用するため、十分な照明と広い作業スペースを確保することが重要です。
また、両診療科とも、患者がリラックスできるように、快適な空調設備の導入が不可欠です。

pediatrics03

診察スペースの真後ろに手洗い場を設置した歯科

pediatrics04

十分な照明とスペースを確保した眼科

クリニック(外科・整形外科)に適した設計アプローチ

外科や整形外科では、機能性と安全性が最も重視されます。
例えば、手術室や処置室は、無菌環境を維持するために、適切な空調システムと換気システムが必要です。
また、手術後の患者がリカバリーするためのリカバリールームは、プライバシーを確保し、静かで快適な環境を提供することが求められます。
さらに、患者の安全を確保するために、手すりや滑りにくい床材を使用したバリアフリー設計が必要です。

pediatrics05

空調換気システムで無菌環境を実現した手術室

pediatrics06

広々としたリカバリールームでバリアフリー設計を

まとめ

クリニックの設計は、患者とスタッフの快適性、機能性、そして安全性を確保するために非常に重要です。
適切な設計は、医院の経営に大きな影響を与え、患者満足度の向上やスタッフの働きやすさに直結します。
また、診療科ごとの特有のニーズに応じた設計を行うことで、効率的で快適なクリニックを実現できます。
医療施設として、最適な空調設備と換気システムを提案し、クリニック全体の環境を整えることが重要です。
この記事で紹介したポイントを参考に、クリニック設計において最適な選択を行い、患者とスタッフにとって快適で機能的な空間を提供してください。

失敗しないクリニックの設備設計はパナソニックへおまかせ!

名称未設定-1-Sep-27-2024-11-24-01-0083-AM快適で安全なクリニックの設計には、最適な空調/換気設備の設計も重要です。パナソニックでは、皆様に無料でご利用いただける「設備設計サポートサービス」をご提供しています。
部屋用途に合わせた最適な空調/換気プランの作成をはじめ、パナソニックのクリーンデバイスであるナノイーX搭載空調機器やジアイーノの最適な導入支援を行っています。これらの製品はニオイ対策やアレル物質抑制対策として、クリニックへの導入で多くご好評いただいています。
失敗を防ぎ、さらにお施主様・患者様にご満足いただけるハイクオリティなクリニックの設計に伴走いたします。
ぜひお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ