10月 17, 2023
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クリニック開業前におさえておきたいコンセプトの重要性とマーケティングの基礎

 

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クリニックを開業するにあたり、まず大切となるのがクリニック経営の軸となるコンセプトを固めることです。「こんなクリニックをつくりたい!」といった漠然なイメージを言語化し、形に落とし込んでいく重要な工程です。

本記事では、ブランディングやマーケティングを見据えた、自院の在り方を決める重要なコンセプト作りについて解説します。

 


目次


 

 

クリニックのコンセプト

 

コンセプトの意義

クリニックにおけるコンセプトとは、自院の「在り方」を決めることです。どんな患者に対して、どんな治療やサービスを、どうやって提供するのかを丁寧に決めていきます。病院や他のクリニックとは違う、独自の強みをエッセンスとして加えていくと良いでしょう。さらに、地域や社会に対してどのように貢献していくか、経営の根幹となる大切にしたい想いや存在意義についても合わせて表現しておくことをおすすめします。コンセプトをしっかりと固めることが、後に必要となる建物の設計やクリエイティブ、マーケティングにも良い影響を及ぼします。

 

コンセプトの作り方

コンセプトを考える際の、手順の一例を紹介します。

 

①自院を知る

コンセプトを考えるうえでまず大切なのは、自院を知ることです。得意な領域で活動するために、まずは自分たちの強みとして、得意なこと、持っている資源、専門性、経験、人脈・ネットワークなどを言語化しましょう。

そして、強みから考えられる最も力を発揮できそうなメインフィールドを考えます。強みやメインフィールドが見えてきたら、得手不得手を考えて、どんなことをやらない方がよいか、してはいけないかも確認しておくと良いでしょう。

 

②ターゲットを明確にする

どんな患者(地域・疾患・状態・年齢など)を対象にするか、その特徴も含めて具体的に考えます。例えば、子どもを対象とする小児科を開業する場合は、病院を探して連れてくるのは保護者や同伴者となるため、それらの視点をもって考えることが必要となります。中高年の男性をターゲットとする場合は、駅からのアクセスや遅めの時間まで営業するなど配慮することも変わってくるでしょう。ターゲットとする人の解像度をあげておくことで、クリニックの治療方針などが打ち出しやすくなります。

 

③治療やサービスの提供方法を決める

②で決定したターゲットに対して、自分たちがどんな治療やサービスをどのように提供していくのかを考えます。疾患の特徴やターゲット層の普段の暮らしなども想定して、より詳細に考えられると良いでしょう。治療やサービスを受けた患者やその家族、周りを取り巻く人がどのような利益を得て、どのような状態となるのかを丁寧に考えます。

 

コンセプトの浸透「ブランディング」

コンセプトが決まったら、そのイメージや価値を高めていくブランディングを行っていきます。多くの人から自院を選んでもらうためには、「◯◯といえば◯◯クリニック」と想起してもらえるかが重要です。クリニックにおけるブランディングでは、ユーザーから選んでもらうための専門性と認知度を高めていきます。

良いブランディングを行うためには、クリニックのコンセプトが伝わりやすいイメージデザインを確立させることも欠かせません。クリニックのイメージデザインは、クリニック名、シンボルマーク、建物、看板、インテリア、キャッチコピー、ホームページなど、ユーザーの目に触れるものすべてに対して徹底して行いましょう。

 

 

クリニックにおけるマーケティングの基礎

 

マーケティングとは

クリニックは開業がゴールではありません。経営していくためには、より長く、より多くの患者に利用される必要があります。しかし、それを実現するためには、丁寧な診察やコミュニケーションだけでは難しい場合があり、クリニック経営においてもマーケティングが重要とされています。クリニックにおけるマーケティングとは、患者やその家族・保護者に利用されるクリニックになるための仕組みを作ることで、コミュニケーションであるともいえます。マーケティングに費用や時間をかけることは、利益を得るための先行投資だと考えましょう。

 

マーケティングの考え方

マーケティングの実践において重要となるポイントを「3つのM」に沿ってお伝えします。3つのMとは、マーケット、メディア、メッセージの頭文字を合わせたものです。それぞれの要素の特徴をよく理解し、効果的な掛け合わせでコミュニケーションを図るのがマーケティングの醍醐味です。

 

①マーケット:患者のセグメンテーションと開業場所

コンセプトを決める際にターゲットを明確化しておくことが重要だとお伝えしましたが、マーケティングにおいてそれが活きてきます。自院の提供価値がきちんと届く人に対してコミュニケーションを図っていきましょう。また、クリニックを開業するにあたっては、ふさわしい場所を選ぶことも重要となります。人口密度や家族構成、アクセスの利便性、競合他社の分布、設備や医療機器の購入やレンタルにかかる費用、不動産市場の状況、明るさや清潔感などを考慮し、総合的に判断します。

子どもを対象としたクリニックを開業する場合は、同じ建物内や近隣に教育上好ましくないテナントがないかチェックするのも忘れないようにしましょう。保護者は意外とよく見ています。

 

メディア:適切なメディア選定

どのメディアでのコミュニケーションが適切なのか考えます。ターゲット層を考慮したうえで、メディアを使い分けるとよいでしょう。AIDAの法則(※1)を意識し、コミュニケーションプロセスを踏むのが基本とされています。

※1 AIDAの法則:消費者が商品・サービスを知り、購入に至るまでのプロセスのこと。Attention(注意を引く)、Interest(興味を持つ)、Desire(意欲が高まる)、Action(行動する)

 

メッセージ:ターゲットにささるメッセージを練る

患者やそのご家族の心理に合わせたコピーライティングやメディアデザインで、クリニックの受診意欲を高めていきます。興味をもった人、意欲が高まった人を逃さないようなデザインや仕組みを作り込むことが重要です。

 

まとめ

本記事では、クリニックを開業するために必要なコンセプトの固め方とマーケティングの基礎についてお伝えしました。ブランディングやマーケティングを見据えて、丁寧なコンセプト作りを進めていきましょう。

 

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記事監修:MESプロモーション株式会社