7月 16, 2024
7 min read time

エアコンによって発生するアレルギーの原因とその対策を解説

エアコンは室温を快適な温度に保ってくれます。しかし人によってはエアコンをつけていると、咳や鼻水、鼻詰まりといったアレルギー症状が出ることもあります。

エアコンによるアレルギーの発生を防ぐには、原因を理解したうえで、適切な対策をしていくことが大切です。

そこでこの記事では、エアコンによってアレルギー反応が出てしまう原因と、自分でできる対策方法を紹介します


 ■この記事でわかること

  • エアコンによってアレルギー反応が出てしまう理由がわかる
  • エアコンによるアレルギーの発生を防ぐ対策方法がわかる

 

 


エアコンによってアレルギー反応を引き起こす原因

allergic-measures-in-the-air-conditioner02

 

エアコンをつけた際にアレルギー症状が起こる原因としては、次の2つがあります。


  • エアコン内部のホコリやカビ
  • 室内のハウスダスト

 

それぞれ見ていきましょう。

 

エアコン内部のホコリやカビ


エアコン内部のホコリやカビが飛散することで、アレルギー症状の原因になります。とくに夏場のエアコンの内部は高温多湿で、カビの繁殖に適した環境です。


一般的に、カビは約20度の温度と60%以上の湿度がある場所で成長すると言われます。エアコンの内部は、運転中に発生する結露によって湿度が上昇して水滴ができ、カビが繁殖しやすい環境です。

長期間使用していないエアコンでは、湿気が蓄積しやすく、カビの繁殖が一層進む傾向にあります。

また、エアコン内部に蓄積されるホコリは、カビの栄養源となります。カビが増殖すると、エアコンからホコリやカビの粒子が飛散することがあるため、定期的な清掃などの対策が必要です。

 

 


室内のハウスダスト


部屋にハウスダストが堆積していると、エアコンによって空気中に拡散され、アレルギー症状を引き起こすことがあります。

エアコンは、室内の空気を吸い込み、設定温度に調整したあと、室内に吐き出す仕組みです。ハウスダストにはダニの死骸やフン、人間の垢やペットの毛といった、アレルギーの原因になる物質が含まれており、それらがエアコンによって空気中に吐き出されると、人体に悪影響を及ぼすことがあります。

特に、ダニの死骸やフンはアレルギーを起こしやすい物質として知られており、アレルギーを持つ人にとっては、わずかな量を吸い込むだけでも症状が発生することがあるでしょう。


エアコンによるアレルギーの発生を防ぐための方法

 

allergic-measures-in-the-air-conditioner03

エアコンによるアレルギーの発生を防ぐため方法には、主に以下の5つがあります。


  • エアコン内部の掃除をする
  • エアコンの使い方を工夫する
  • 室内をこまめに掃除する
  • アレル物質抑制機能があるエアコンを導入する
  • 空気清浄機を利用する


エアコン内部の掃除をする


エアコンの内部を定期的に掃除することで、すでに発生しているカビを取り除き、さらなるカビの発生を抑制することができます。フィルターの清掃や、吹き出し口やルーバーの拭き取りなどを行いましょう

とくにフィルターは、汚れているとエアコンの冷暖房効率を低下させるため、清潔な状態を保ちたいものです。2週間に1回程度の清掃がおすすめです。


エアコンの使い方を工夫する


エアコンによるアレルギーの発生を防ぐ対策としては、エアコンの使い方を工夫することも大切です。
具体的には以下のような工夫が挙げられます。


  • 送風や暖房運転でエアコン内部の湿気を逃がす
  • エアコン運転と換気をしばらくの間行う


ひとつずつ見ていきましょう。


送風や暖房運転でエアコン内部の湿気を逃がす


エアコンを送風や暖房で運転することで、内部の水分を蒸発させて湿度を下げ、カビの発生や繁殖を抑えることができます。送風または暖房運転をする時間は、1回あたり1~2時間程度が目安です

とくに、長期間エアコンを使用しない時期にも、定期的に送風や暖房運転を行うことで、エアコン内部の適切な湿度を保ち、カビの繁殖を防ぎましょう。


エアコン運転と換気をしばらくの間行う


窓を開けた状態でエアコンを運転すると、エアコン内部のカビやホコリを外に出すことができます

エアコンは室内の空気を循環させているだけなので、換気をしなければ空気が汚れ、室内に溜まっていきます。エアコンの運転と換気を同時に行うことで、汚れた空気を外に出すとともに、エアコン内部のカビやホコリを外に出すことができます。

エアコンと換気を同時に行う場合は、エアコンからなるべく離れた窓を開けるのがおすすめです。


室内をこまめに掃除する


エアコンによるアレルギーの発生を防ぐためには、室内をこまめに掃除するのも重要です。

ホコリは朝一番に掃除することで効果的に除去できます。朝であれば、夜のあいだに積もったホコリが、まだ空気中に舞い上がっていないためです。なお、ホコリを取り除く際には、掃除機よりもモップやタオルを使うといいでしょう。掃除機はホコリを舞い上げてしまいますが、モップやタオルであればホコリを舞い上げずに捉えることができます。

掃除をするときには、床やテレビ、家具などの背の低い電化製品の周辺を重点的に掃除しましょうハウスダストが蓄積しやすく、室内のホコリの大半が集まる場所であるためです。

定期的にハウスダストやホコリが溜まりやすい場所を掃除することで、室内の空気を清潔に保ち、快適な居住環境を維持できるでしょう。


アレル物質を抑制できるエアコンを導入する


アレル物質の抑制または除去できる機能が標準で備わっているエアコンを選ぶこともおすすめです。

例えば、パナソニックの業務用エアコンには、帯電微粒子水を利用して空気中の有害な物質を抑制する独自技術「ナノイーX」を採用しています。

機能についてより詳しく知りたい方はこちらのページも合わせてご確認ください。

 

 


空気清浄機を利用する


空気中のハウスダストを除去してくれる空気清浄機の利用も、アレル物質抑制に効果的です。なかでも、HEPAフィルターが搭載されている空気清浄機の機種を選ぶのもおすすめです

HEPAフィルターとは、「High Efficiency Particulate Air filter」の略称で、微小な粒子を捕集する能力を持つ高性能フィルターのことです。花粉、ダニの排泄物、ペットのフケ、カビの胞子、煙や排気ガスなどの微小粒子も取り除くことができます。

また、空気清浄機は天井に埋め込むことができるタイプもあります。複数の部屋で同時に使いたい、室内のスペースを有効活用したいといった場合には、天井埋め込み型の空気清浄機を検討してみてください。

 



アレル物質を除去してエアコンを快適に利用しよう


エアコン使用時にアレルギーが起こる原因としては、エアコン内のホコリやカビ、室内のハウスダストが挙げられます。

エアコン内部は高温多湿になりやすく、カビが繁殖しやすい環境です。また、室内にハウスダストがたまっている場合、それをエアコンが拡散してしまい、症状を引き起こすこともあります。

対策としては、エアコン内部の掃除、使い方の工夫、室内のこまめな掃除、機能性エアコンの導入などがあります。特にエアコンのフィルター掃除や定期的な送風・暖房運転が効果的で、カビの繁殖を抑制し、エアコンの効率も上げられるでしょう。

また、ナノイーX搭載エアコンや空気清浄機の導入も、アレル物質の除去(※)としては有効です。エアコンを買い替えるときには、アレル物質を抑制する商品を検討してみてはいかがでしょうか。

 

 


※【試験機関】パナソニックホールディングス(株)プロダクト解析センター【試験方法】約6畳の試験室内で、グラスファイバーフィルターに付着させたダニ抗原をELISA法で測定【抑制の方法】ナノイーX(48兆)搭載CS−P56U7を運転し、ナノイーを放出【対象】付着したアレル物質(ダニ)【試験結果】3時間で93.5%以上抑制、6時間で97.1%以上抑制( H23YA034)