パッケージエアコンとは？特徴を理解して最適な機種を見つけよう

空調設備は、オフィスや店舗、施設など、さまざまな場所で快適な空間を提供するために欠かせません。そのなかでも、業務用エアコンとして広く普及しているのが「パッケージエアコン」です。

一方、パッケージエアコンと言っても設置方法や運転方式、機能などさまざまな種類があります。環境に適したパッケージエアコンを選ぶためにも、どのような種類があるのか確認しましょう。

この記事では、パッケージエアコンの基礎知識と、機種選定のポイントを解説します。

パッケージエアコンとは業務用エアコンのこと

エアコンの種類は「家庭用エアコン」と「業務用エアコン(パッケージエアコン)」の2種類に分けられます。そのなかでも「パッケージエアコン」は、オフィスや店舗をはじめ業務用として幅広く用いられています。

パッケージエアコンは「オフィス・店舗用」と「ビル用システムマルチ」の2つに分類され、それぞれの違いは下記のとおりです。

パッケージエアコンの種類

パッケージエアコンは、設置場所や用途に合わせて、さまざまな種類があります。ここでは、室内機・設置方法の種類と運転方式の種類について見ていきましょう。

室内機・設置方法の種類

パッケージエアコンの室内機は、天井埋め込みタイプや天井吊り下げタイプなど、設置方法によっていくつかの種類に分けられます。それぞれのタイプの特徴を理解して、最適なものを選びましょう。

天井埋込カセット形

天井埋込カセット形エアコンは、本体を天井内に埋め込み、化粧パネルだけが表面に見える設置方式です。

吹出口が4方向に付いているタイプが一般的ですが、なかには1方向や2方向といったタイプもあります。4方向から送風できるため温度ムラができにくく、部屋の隅々まで気流を届けることができます。

また、配管類が天井内にレイアウトされるため、デザイン性の高さも特徴です。

このような特徴から、広い空間を均一に冷暖房し、美観を損なわないデザインが求められる場所に適しています。

■パナソニックのおすすめ機種

天井埋込ダクト形

天井埋込ダクト形は、エアコン本体が天井に埋め込まれており、吸込口・吹出口だけが表面に見える設置方式です。室内に本体が見えないため、部屋のインテリアデザインを損なわず、すっきりとした印象を与えます。

ダクト形式のため、部屋のレイアウトや用途に応じて柔軟に設計しやすく、ダクトを通じて複数の吹出口から風を送ることから、部屋全体の温度が均一になりやすいメリットがあります。

天井埋込ダクト形は、美観を保ちながら、広い空間の室温を効率的に調整したいときにおすすめです。具体的には、規模の大きいオフィスや店舗、レストランに適しています。

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天井吊形・壁掛形

天井吊形・壁掛形は本体を埋め込まずに設置するエアコンです。

「天井吊形」はその名のとおり天井から吊り下げ、「壁掛形」は壁に取り付けます。

いずれも家庭用エアコンのイメージに近いものの、さらに高い冷暖房能力と耐久性を備えています。どちらも埋め込み式と比べて設置が簡単なため、設置工事費が安いことも特徴です。ただし、吹き出し口が1つなので、場所によって温度差が生まれる可能性があります。

天井吊形はパワーが強く、遠くまで風を送ることが可能です。そのため、天井吊形は仕切りといった障害物のないオープンスペースやオフィス、レストラン、細長い部屋や廊下に適しています。


一方、壁掛形は少ないパワーで済む小規模な店舗やオフィスなどに最適です。

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床置形

床置き形は、その名のとおり床に設置するタイプのエアコンです。

ほかのエアコンと比べて設置やメンテナンスが簡単が簡単なため、設置の手軽さやメンテナンスのしやすさを重視したい場合におすすめです。また、下から上に向かって風を送るため、天井が高い空間でも快適な室温に調整できます。

ただし、設置スペースの確保が必要となり、エアコンの前面も開放しなければなりません。エアコン自体が視界に入りやすいことから、インテリアにこだわる場合や景観を重視したい場合は、ほかの機種も検討しましょう。


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運転方式の種類

パナソニックのエアコンは「マルチ運転機能」によって、室外機1台に対して、室内機1～4台までを同時に運転できます。具体的には以下のような組み合わせがあります。

特に大規模な空間は、複数の室内機を用いることで、ムラなく快適な温度に調整可能です。

また、ツイン・トリプル・ダブルツインでは、同容量や異機種の選定もできるため、部屋の形状や環境に合わせて柔軟に設計できます。（※容量はP224形・P280形、室内ユニットの機種は天井カセット形、天井吊形、天井ビルトインカセット形に限る）

パッケージエアコンの機種選定のポイント

一般住宅向けのエアコンは、部屋の広さ（畳）を基準に機種を選定します。一方、パッケージエアコンでは、空間の広さに加えて用途や室内機・室外機の設置場所など、いくつかの要素を踏まえて選ぶ必要があります。

ここでは、パッケージエアコンを選ぶ際に押さえておきたいポイントを紹介します。

必要な空調能力を決める

まずは、設置する環境に対して、どの程度の能力を持つエアコンが必要なのかを決めましょう。必要な空調能力を決める際は、主に以下の点に注目してみてください。

業務用エアコンの機種選定は複雑で、適切な選択をするためには専門知識と緻密な計算が必要です。

パナソニックでは空調負荷計算に基づき、建物の用途や規模に応じた最適な機器を選定します。提案資料の作成にも対応しているため、お客様の手間の削減にも貢献します。

ほかにも意匠性を重視した機器配置のアドバイスも行っており、ショールームで実機の確認も可能です。無料相談も受け付けておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

室内機の形状を決める

室内機の形状は設置場所やデザイン性、取り付けの安易さなどを考慮してを決めましょう。
下表は、これまで解説した5つのエアコンの特徴をまとめたものです。こちらも参考にしてみてください。

このように、デザイン性や工事の規模は室内機の形状によって差があるものの、価格の傾向は形状による大きな差はありません。ただし、天井埋込ダクト形のみダクトの工事費用がかかるため、ほかのエアコンよりも本体価格と工事費が少し高くなります。

設置箇所を決める

室内機と室外機の設置場所を決める際は、以下の点に注目してみてください。

■室内機

■室外機

必要な機能を決める

パッケージエアコンにはさまざまな機能が搭載されているため、設置場所や環境に合わせて適切な機能を選びましょう。下記は、パナソニックのパッケージエアコンに搭載されている主な機能です。

まとめ

最適なパッケージエアコンを選ぶには、空間の広さや形状、用途、必要な機能、設置場所の条件をもとに考慮する必要があり、専門的な知識も求められます。

パナソニックでは、ニーズに合った機種選定を無料でサポートいたします。専門スタッフが丁寧にお客様の状況をお伺いし、空調負荷計算や換気計算を通じて、最適なシステムのご提案が可能です。

さらに、意匠性を損なわない空調換気機器の設置アドバイスや、提案資料の作成も行なっています。安心で快適なエアコン環境を実現したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。