建築設計を構成する要素には大きく「意匠設計」「構造設計」「設備設計」の3つがあります。このうち「設備設計」は、電気や水道、空調といったインフラを設計することであり、「機械設備設計」と「電気設備設計」に分けられます。
本記事では、機械設備設計の定義や役割、含まれる内容について詳しく解説します。
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機械設備設計とは?
機械設備設計は、設備設計のなかでも「空調・換気設備」「給排水衛生設備」に対応する設計工程です。建物において必要不可欠な機械設備を設計し、室内で過ごす人が快適に過ごせるようにする役割を担っています。
それでは、機械設備設計に含まれる主な内容について、詳しく見ていきましょう。
空調・換気設備設計
空調・換気設備設計とは、建物内の温度や湿度、空気の流れを考慮した、室内空間の快適性を保つための設備設計のことです。
各種の計算に基づき、室内の温度を調整するためのエアコン・空気の入れ替えを行うための換気設備といった設備の導入、効率良く調温をするための配置の検討などを通して設計をしていきます。
室内環境は建物内で過ごす人の快適性や健康に大きく関わるため、建物の構造や用途を考慮して、適切に設計しなければなりません。また、空調設備はエネルギー消費量も大きいため、省エネルギー性や環境に与える影響、ライフサイクルコストへの配慮も重要です。
さらに、万が一の火事の際に使用される排煙設備の設計が含まれる場合もあります。
空調設備設計、換気設備設計について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。
給排水衛生設備設計
給排水衛生設備設計では、建物で人々が快適・衛生的に過ごせるよう、また環境に最大限配慮できるように、給水・給湯・排水、ガス、衛生器具などに関する設備設計を行います。
給排水衛生設備に該当する主な設備としては、以下が挙げられます。
- 給水設備:建物内部に水やお湯を供給するための、水道管、給水タンク、貯水タンクなど
- 排水設備:建物内からの汚水や雨水を下水道施設に流すための設備。排水管や排水槽、浄化槽など
- 衛生設備:給水・排水に使用する衛生器具。バスルーム、トイレ、給湯器など。ガスや消火、水の再利用を担う設備であり、給水・排水設備も衛生設備に含まれる
また、消火設備などの防災設備の設計が含まれる場合もあります。
まとめ
機械設備設計は、空調・換気設備と排給水衛生設備設計の2つに分けられ、建物全体の過ごしやすさはもちろん、省エネルギー性も左右する重要な要素です。機械設備設計を適切に実施することで、快適で持続可能な建築物を造ることにつながります。
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