空調機内で取り扱われる空気には、「OA」「SA」「RA」「EA」の4種類があり、それぞれ、「外気」「給気」「還気」「排気」を意味します。
この記事では、4種類の空気について詳しく解説します。それぞれの意味や役割を理解して、快適な環境づくりに役立てましょう。
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空調におけるOA・SA・RA・EAについて
空調機で調温した空気は、ダクトを通して部屋に供給される方式が一般的です。また、室内の空気の給気や排気もダクトを通じて行われます。
空調機内で取り扱われる空気は、OA・SA・RA・EAの4種類があり、それぞれ異なるダクトを通じて運ばれます。
- OA:「室外からの外気」
- SA:「室内への給気」
- RA:「室内からの還気」
- EA:「室外への排気」
OA・SA・RA・EAの仕組みを簡潔にあらわすと下記の図のようになります。
ここではOA・SA・RA・EAがそれぞれどのような空気なのかを詳しく解説します。
OAとは「室外からの外気」
OAは「outdoor air」の略称で「外気」を意味する言葉です。空調機によって室外から取り込まれる空気のことを指します。
ビル管理法では、空気調和設備を設けられた建物に対して空気環境の基準が定められています。具体的には、二酸化炭素の含有率が「100万分の1000以下(=1000ppm以下)」でなければなりません。
室外からOA(外気)を供給して新鮮な空気を取り込むことによって、室内の二酸化炭素の濃度を基準値まで下げることができます。
参照:建築物環境衛生管理基準について|厚生労働省
SAとは「室内への給気」
SAは「supply air」の略称で「給気」を意味する言葉です。空調機を通して、室内に送られる空気を指します。空調機の吹き出し口から出てくる空気がSA(給気)です。
空調機では、取り込まれた外気(OA)が空調機内で適切な温度に調温され、室内に給気(SA)として送られます。
RAとは「室内からの還気」
RAは「return air」の略であり「還気」を意味する言葉です。空調機に戻される室内の空気を指します。
空調機は取り込んだ外気を室内に給気するだけでなく、室内の空気を回収して排気、または再利用できる設備です。排気される空気はEA(排気)として室外に排出されますが、再利用する場合は空調機内で調温されて再度室内に給気されます。
全熱交換器では、RAの熱を再利用する仕組みを採用しており、OA(外気)の温度を調整してから室内に空気を取り入れることで、換気による温度変化を少なくします。
EAとは「室外への排気」
EAは「exhaust air」の略称であり「排気」をあらわす言葉です。建物内から外に排出される空気を指します。
RA(還気)として空調機に戻された空気を室外に排気する際は、EAダクトを通って排出されます。汚れた空気を室外に排出することで、室内の空気を清潔に保つことができます。
まとめ
空調設備に使われる「OA」「SA」「RA」「EA」は、いずれも快適な室内環境を実現するための重要な要素です。
空調設備の設計には、ダクトの用途の分類をはじめ、専門的な知識が求められます。全てを理解するには難易度が高く、時間や手間もかかるでしょう。空調設備の設計を考えているのなら、専門家に相談するのもひとつの選択肢です。設計の手間が省け、設計士さんが自身のコア業務に注力しやすくなります。
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