クリニック開業支援

クリニック開業までのコンプリートガイド

将来クリニックの開業を考えている医師の方々が、円滑に開業準備を進められるように、こちらの記事を作成しました。
開業までのスケジュールや各時期のToDoなどを参考にしてみてください。

 

 

 

 

 

 

開業までのスケジュール

経営プラン_PC
事業収支計画_PC
開業物件_PC
設備_PC
人事採用_PC
広報・PR_PC
公的申請・その他_PC

※本記事で紹介するスケジュールは、全体的な流れを確認するために簡素化しています。
より詳細なスケジュールは、ご自身の状況や開業をサポートしてくれる業者等と決定することをおすすめします。

経営プラン

 

経営プランの作成(12~18ヶ月前)

経営プランを作成するためには、まずクリニックのコンセプトを明確にする必要があります。目指す診療方針・内容、対象とする患者層など、どのようなクリニックを経営したいかイメージを固めましょう。経営プラン作成の際は、他のクリニックや病院とは異なる独自の強みを加えることも重要なポイントです。物件が決まっていない段階では、決めきれないことも多いので、この時期の経営プランは過度に作り込まないことも意識しましょう。

最近では複数人で共同してクリニックを創業するケースも増えています。個人での創業を選択しない場合は、できるだけ早いタイミングでパートナーや協力者を見つけ、役割分担や開業までのスケジュールを決定します。スムーズな意思決定が行えるように、最終決定権を持つリーダーも事前に決めておくと安心です。

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事業収支計画

 

事業計画書の作成(7~12ヶ月前)

収益予測や支出計画を明記した文書を作成します。この計画書は、後の資金調達や物件選定の際にも重宝します。収益予測のもとになる売上は、単価×患者数で計算されます。医師の数、1日の患者数、営業日数から1ヶ月のおおよその患者数を試算し、そこから想定される検査や処方から一人あたりの単価を算出して、想定売上を計算します。
開業場所や物件が決まった後には、経営プラン・事業計画書をさらにブラッシュアップしましょう。綿密なプランを立てられるか否かで、事業の成否は左右されます。

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資金調達(7~12ヶ月前)

事業計画書を元に、必要な資金の調達方法を検討します。銀行や日本政策金融公庫からの融資など、複数の方法が考えられます。開業した後に追加で資金調達するのは難しいということを念頭に、計画的に資金計画を立てましょう。ちなみに、自己資金を多く用意できるほど金融機関から融資を受けやすくなります。開業に向けて、計画的に資金を貯蓄しておくことも重要です。

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開業物件

 

土地・物件選び(7~12ヶ月前)

クリニックのコンセプトや患者層を考慮し、最適なエリアを選定します。都市部での開業か、地方・郊外での開業かによって、クリニックの経営方針は大きく変わってきます。一般的に、都市部は多様な患者層が存在し、公共交通機関のアクセスが整っている分、競合となるクリニックも多く存在します。一方で、地方・郊外は地域の特性にあわせたサービスの提供が求められます。

エリア選定後は物件の検討も進めましょう。こちらもテナント開業か、独立した建物での開業かによって資金計画が大きく変わってきます。テナント開業は初期費用を抑えることができる反面、賃料の支払いが継続的に発生します。独立した建物での開業は、土地の購入や建物の建築費用など初期費用は高額になりますが、物件が資産になる、といった違いがあります。テナントと独立した建物、それぞれの特性を理解した上で開業する物件を選ぶことが重要です。

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設計(7~12ヶ月前)

設計は、クリニックのコンセプトを形にする重要なステップです。提供したいサービスの内容を反映し、患者やスタッフが快適に過ごせる空間づくりが求められます。この時期に、専門の設計事務所と連携して、間取りや内装、設備機器の配置などの詳細なプランを練る必要があります。クリニック設計の際は、建築基準法、医療法、消防法、バリアフリー法など、医療施設特有の法律や規制が存在するため、実績のある業者を選ぶことも重要です。

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施工業者選定(4~6ヶ月前)

設計と施工をまとめて依頼できる工務店や設計施工会社もありますが、「内装デザインにこだわりたい」、「施工精度を高めたい」といった場合はそれぞれ分けて依頼することもあります。施工業者を別で選定する時は、クリニックの設計図をもとに、複数の業者から見積もりを取得し、予算内で質の高い施工が期待できるところを選ぶことが重要です。また、クリニック施工の実績の有無も大事な選定ポイントです。

 

工事(1~6ヶ月前)

施工業者と密にコミュニケーションをとりながら、工事の進行状況を定期的にチェックし、スムーズな施工が進められるようにしましょう。工事のスケジュールは気象条件や資材の供給状況、また技術的な問題(設計図のミスや施工ミス)により遅延することも考えられます。できるだけ余裕をもったスケジュールにすることが肝心です。

内装にこだわって追加工事を行うケースもありますが、極力事前に立てた資金計画の予算内で工事を進めることが重要です。工事費用が大きく膨れると、後のクリニック運営に大きな影響を与える恐れが出てきます。工事完了後は、必要な設備や機器の導入、内装の仕上げなど、開業に向けての最終調整を行います。

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設備

 

医療機器・備品の選定(4~6ヶ月前)

以前勤めていた病院では当たり前にできていたことでも、開業するクリニックで同じような設備を整えると膨大な資金やスペースが必要となるケースがあります。開業の段階で本当に必要かどうかは慎重に判断しましょう。医療機器によっては、リース会社から借りられるものもあります。購入の判断に迷う場合は、一度レンタルして使ってみるのも手だと思います。
基本的に、融資額が増えると経営者にかかるプレッシャーも増大します。不要な費用は少しでも削減することを念頭に置きましょう。

 

医療機器・備品の導入(1ヶ月前)

物件の工事完了のタイミングにあわせて、医療機器や備品の導入スケジュールを立てましょう。医療機器の設置は、専門業者と協力して行う必要があります。事前に、修理やメンテナンスなどの保守契約に関しても忘れずに確認するようにしましょう。備品や消耗品は、必要な物品が揃っていることを確認し、適切な場所に保管します。クリニック運営において備品の管理がスムーズであることは重要です。クリニックで働くスタッフが医療機器や備品の使い方に迷わないよう、開業までにトレーニング期間も設けることも忘れないようにしましょう。

 

人事採用

 

人員配置・労務管理(4~6ヶ月前)

クリニックの規模や業務内容に応じた人員の配置や、労務管理の基本方針を決定します。慣れないうちは、社労士に協力を仰いで進められる方が安心です。社労士には、クリニックの方針に適した就業規則と雇用契約書の作成を依頼することができます。最近では、スタッフ募集・採用まで一括して請け負っている社労士もいます。前もって信頼できる社労士を見つけられると、大きな負担軽減に繋がります。

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採用活動(1~3ヶ月前)

求人情報の公開、面接、採用といった一連の流れを行います。都市部と地方では採用へのアプローチに違いがあります。都市部の場合は、採用媒体での露出が重要です。複数の媒体を活用できるとなおよいでしょう。他にも、人材紹介会社を経由、リファラル採用、SNS上での採用活動も考えられます。
地方の場合は、ハローワークが重要な役割を果たします。また、紙媒体が有効であるため、求人広告を地域の新聞に掲載するのも効果が期待できるでしょう。

 

トレーニング(1ヶ月前)

クリニックの運営でつまずかないためには、採用したスタッフの教育やトレーニングを十分に実施し、チームワークを高めておくことが重要です。メンバー同士が初対面の場合、それぞれがキャリアを積んでいたとしても、スムーズな連携は難しいものです。できるだけ本番に近い形で、診療中の動きの確認や、医療機器や電子カルテの使い方、接遇マナー研修などの実践的なスキルを強化することを心がけましょう。

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広報・PR

 

広報物の準備(1~3ヶ月前)、広報活動(1ヶ月前)

広報活動は、新たなクリニックの存在を知らせる大切な手段となります。クリニック開業に向けて、地域やターゲットとなる患者層にしっかりとアピールしていくことが重要です。一般的には、パンフレット、ウェブサイト、看板、SNSなどの広報物を作成して情報発信していきます。広報物はクリニックのコンセプトや特色を伝えるための大事な要素になりますので、プロのデザイナーや広報の専門家に制作を依頼するとよいでしょう。
開業前のクリニック内覧会や無料相談会などのイベントを開催して、これから患者となりうる地域の人と接点を持つこともおすすめです。

 

公的申請・その他

 

各種申請・届出(1ヶ月前)

クリニックの開業には、さまざまな公的な手続きが必要となります。代表的なもので、診療所の開設届け出は、開設日から10日以内に所轄の保健所に提出する必要があります。また、保険診療を行うための保険医療機関指定申請書は、所轄の厚生局事務所に提出します。他にも医師会や労働基準監督署に届出が必要なものもありますので、事前準備をしっかりして、遅れないように提出する必要があります。

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記事監修:MESプロモーション株式会社

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